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2014年07月09日

ライティングガールプロジェクトVol.1 第4回 オールドカー in K'z ROAD W/中村孝仁さん

 

ライティングガールプロジェクトの第一弾は、静岡県浜松市春野町で開催された「オールドカー in K’zROAD」 ​。​ライティングガール​​​にはモータージャーナリストさん ​やライターさん​が同行し、レポート&サポートしてくださいます。今回は​​中村孝仁さん。クルマの知識と経験豊かな中村さんとは、会場までの道中でもいろんな話をし、ライティングガール​や同行した事務局メンバー​にとっては一石二鳥の学びの旅となりました。さてさて、中村さんはどんなところに注目してくださったのでしょうか?

自動車先進国では早めのヘッドライトは事故防止につながる特効薬

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 仕事柄海外によく行った。中でも印象的だったのはスウェーデン。ダイナマイトの生みの親、ノーベルの生地であることはご存知の通りだが、実際に行ってみると岩盤に囲まれた土地で、ダイナマイトの必要性が良く分かる。それはともかくとして、この国では日中でもクルマがヘッドライトを点けている。何でも事故防止に有効ということで、1970年代から義務付けられた制度で、クルマもエンジンをかけると自動的にヘッドライトがつくようになっている。近年ヨーロッパのクルマを中心に、オートライトを装着するモデルが増えているが、これもかなり明るい時間帯からヘッドライトがつくようになっている。
 というわけで早めのヘッドライト点灯は事故防止に繋がる特効薬の一つとして自動車先進国では認知されているようである。翻って日本、このオートライトのクルマで薄暮時を走っていると、反対側からパッシングされるケースもあって、早めの点灯に対してはまだまだライトの消し忘れと勘違いされやすい。
 
 そんな折、静岡県の浜松市春野町で開催されたオールドカーin K'z ROADというクラシックカーイベントに、日本で早めのライト点灯を啓発する、『おもいやりライト』の活動部隊が出展するということになり、それに同行して実際一般ユーザーはどのくらい暗くなるとライトをつけるのかを聞くことのできる機会に恵まれた。そもそも『おもいやりライト』というのは、前述したようにトワイライト時の事故率が高いことから、ドライバーのみならず、歩行者や自転車からもクルマが視認しやすいように、ドライバーが積極的に早めにヘッドライトを点けようという運動で、今の季節なら18時頃にはヘッドライトを点けましょう・・・とドライバーに呼びかけている。

5種類の暗さの写真を表示してのアンケート調査

 おもいやりライト運動のキャンペーンガール、ライティングガールが、5種類の暗さの写真を表示して、一般ドライバーにどのくらいの暗さになるとヘッドライトを点けるかを聞くアンケート調査を行った。結果は皆さんほぼ正しい時間帯につけているケースが多かったのだが、ちゃんと意思を持ってつけるという人は少なく、周りがライトをつけたから自分もそろそろ…とか、見づらくなったから…という場合がほとんど。つまり自転車や歩行者から自車の視認性が悪いだろうという思いやりに至る人は極めて稀だったのである。
 
 ドライバーがヘッドライトを点灯するタイミングは、要するに自分が視認しにくくなったというケースと、周囲が点け始めたからというケースでほぼ9割が占められているのが現状だということが良く分かった。つまり積極的に周囲から確認されやすいようにと考える人は、ごくごく一握りなのである。だからこの運動は大切だということを思い知った。また、中にはバッテリーの上がりを気にする人もいたが、古いクルマならともかく、現代のクルマではそのようなことが起こるケースはレアであることを伝える運動も必要だということがわかり、この運動には我々のようなモータージャーナリストが一役買う必要があることもわかった。

 ところで今回のイベント、オールドカーin K'z ROADだが、日産フェアレディZの生みの親といっても過言ではない、元北米日産の社長だった片山豊さんの生まれ故郷で開催されるイベント。氏が100歳になったのを機に4年前から開催されているそうだが、今回のイベントにも68台のフェアレディZが参加、その他のクラシックカーを合わせると参加台数は153台にのぼり、参加者数は約8000名となかなか盛況であった。今後もこうしたイベントに『おもいやりライト運動』の事務局スタッフが積極的に参加していくそうだから、もし見つけたら声をかけて、意見を聞かせて欲しいものである。
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●中村 孝仁(ナカムラ・タカヒト)
1952年8月東京生まれ、神奈川在住。
幼くして自動車に目覚め、4歳の時にはモーターマガジンの誌面をかざる。免許取得後、大学時代に、当時解禁されたばかりの並行輸入スーパーカーショップでバイトをし、フェラーリ、ランボルギーニ、さらにはディトナコブラなどをドライブ。また、ノバ・エンジニアリングで『黒い稲妻』のニックネームを持っていた桑島正美選手の丁稚メカニックとして働いた経験を持つ。その後渡独。2年半に渡りドイツで多くの自動車ミュージアムを見て回り、渡独中の1977年からフリーモータージャーナリストとしての活動を開始、今日に至る。モータージャーナリスト歴34年目に突入。
モータージャーナリスト中村孝仁の自動車資料館 ON THE ROAD MAGAGINE
モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳(Ameba blog)
RESPONCE [試乗記]
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アンケート調査の結果

ちなみに、今回お聞きした、ヘッドライトを点灯するタイミングについては、
1:日の入り60分前 2名 / 2:日の入り30分前 19名 / 3:日の入り直後 36名 / 4:日の入り20分後 7名 / 5:日の入り30分後 2名
※2と3の中間と回答された方は、3名
合計69名の方に回答いただくことができました。
今後もこの調査は続けていこうと思います。
クルマを運転する方はオートライトの活用と早めのヘッドライト点灯、
歩行者、自転車の方は見られやすくする為の色や反射材の着用を実践してみましょう!

ライティングガールプロジェクトは車で集まる場所ならどこへでもお伺いします!
みなさんの応援やお誘いは事務局までお気軽にお寄せください◎

いかがでしたか?もしよければシェアして早期点灯の話題を広めてみませんか?

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