ヘッドライト早期点灯研究所

調査・実験

2019年03月25日

ここが危ない!?学生目線で考える相模大野危険箇所

「ヘッドライト早期点灯研究所」は、早期点灯の実施に役立つ情報の調査を行うチームです。今回は2018年夏につながる、見えるサイエンスで調査をした、相模原市周辺のヒヤリハットマップに着目。地域に住むからこそ見えてくるポイントを地元の学生チーム「南区学生自転車会議」さんに調査してもらいました。

「南区学生自転車会議」とは

今回、調査を依頼した、「南区学生自転車会議」とは、神奈川県相模原市南区内の高校に通う高校生が主体となって、南区内の自転車交通安全の向上を目指す学生会議です。
2018年度は、神奈川総合産業高等学校・相模原中等教育学校・相模女子大学高等部・弥栄高等学校が在籍しており、内閣府の交通安全功労者表彰で若年の部を受賞するなど活発的に活動しています。(当時のニュースはこちらから
学生ならではの視点で、相模原市南区役所や相模原南警察署・相模原南交通安全協会と協力して自転車の交通安全を呼びかける運動をしています。

今回は、ヒヤリハットマップの中で、特に反応があった相模大野駅周辺をピックアップ。以下の形で調査を行いました。
•作成人数:2018年度南区学生自転車会議メンバー 7名
•調査場所:相模大野駅周辺地図のシールが特に多かった道
•調査方法:歩行、自転車、車に乗って後部座席から撮影した映像を解析し考察を行う
•調査実施期間:2019年1月~2019年2月(当時の日の入り時間17:04~17:24)

南区学生自転車会議 オリジナルマスコットキャラクター ハリぼう
 

それでは、8か所に分けたポイントを元に危険がありそうな個所をまとめました。
※エリア全体を見た考察のため、写真の場所と一致しない考察もあります。

➀ファミリーマートからコンコルドまで

②相模大野交差点~北口自転車駐車場まで

③中央公園近くバス停付近

④相模原中等教育学校付近

⑤中央公園と相模原中等教育学校を結ぶ横断歩道

⑥相模原中等教育学校通用門付近

⑦神奈川総合産業高等学校、相模原中等教育学校間の交差点

⑧神奈川総合産業高等学校付近

調査をすると新たに見えてくることも

調査前と調査後での気づきもありました。
今回調査したエリアでは、①~②が相模大野駅付近、③~⑤は中央公園の近く、⑥~⑧は学校の近くと特徴がみられます。

①~②の相模大野駅付近では、駅前ということもあり、様々な人が多く利用するするため、自転車の斜め渡りやスピードの出し過ぎなどといった交通ルールを守らない方が多い印象がありましたが、歩行者も交差点への飛び出しなど、交通マナーを気を付けなければいけないと気づかされる場面が多くみられました。

③~⑤の中央公園の近くでは、公園や住宅街があり、子連れも多く利用する割には交通量が多くて危険という印象がありましたが、実際に調査をすると道幅が広くなり、直線の見通しの良い道になるため、自転車が速度を上げやすい構造となっているのに加え、公園が近くという事もあり、歩行者の周囲への注意も低くなり、事故につながりやすいのでは?という風に感じました。

⑥~⑧の学校の近くでは、交通量が集中する登下校中は急いでいる人が増えるだけでなく、学生が道いっぱいに広がって通行することもあるため、事故を引き起こす危険状況を作りやすいという風に感じました。

上記のようにエリアごとに事故につながるリスクが潜んでいるがあるという事が分かりました。

知ってますか?自転車ナビライン

今回紹介したエリアには、車道側に青の矢印、白の自転車マークが印字されている個所がありました。

青の矢印は、自転車ナビラインと呼ばれるもので、自転車が通行すべき部分及び進行すべき方向を明示するものとして、警視庁が表示したものです。
今回の調査区間では②~⑥の道路に設置されています。また、同じ役割を果たす白で自転車のマークが印字された自転車ナビマークというものもあります。
自転車ナビライン・自転車ナビマークには、「自転車優先」など、法令上自転車を保護する意味はありません。設置された場所、交差点であっても、自動車や歩行者に十分注意して運転してください。


自転車ナビラインが入っている道路

歩行者・自転車もクルマの死角を知っておこう!

そして、自転車、歩行者の方にはクルマの死角についても理解しておくと事故を防ぐことができるかもしれません。
こちらの図の赤い個所はクルマのサイドミラーで見えないエリアですが、それだけでなく、運転者からクルマの四隅にある柱越しに見える場所も死角となります。
自転車が後ろから自動車を追い越すときは自動車の死角に入りとても危険なので、自転車は自動車を追い越さないようにしましょう。

調査を終えて

神奈川県相模原市は人口増加に伴い交通事故も増加傾向にあり、中でも南区は非常に自転車事故が多いことで知られていました。2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて自転車の利用が見直され、交通手段として自転車を利用する人の割合が非常に多くなりました。しかし、それに伴った整備が間に合わず、自転車事故の件数や死傷者は増加し、高額な損害賠償請求をされる事案も発生しています。
実際に調査してみると、自転車ナビライン・自転車ナビマークが行き届いていなかったり、交通ルールの周知が行き届いていない現状が浮き彫りになりました。
しかし、今回三視点で危険理由をあげたところ、歩行者・自転車・自動車がお互いに危険だと感じる要因があり、一つの要因によって様々な要因が連動して生み出されているのだなと思いました。あらゆる人の通行するときの心構えが周囲の通行も快適に変えるのだなと感じました。
クルマや自転車を運転する方は、周りの方に気づいてもらうために、早めのヘッドライトの点灯を。歩行者の方も周囲の方におもいやりを持っていきましょう。

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