ヘッドライト早期点灯研究所

調査・実験

2021年03月24日

マスクの色 実証実験映像

「ヘッドライト早期点灯研究所」は、早期点灯の実施に役立つ情報の調査を行うチームです。今回調査したテーマは「マスクと服装の色による安全性の違い」について。
今回は日の入り前の時間から、様々な色のマスクを付け替え、撮影・検証を行った実験の様子を映像を中心にご紹介します。

 

実験について

今回の実験は、2020年12月2日神奈川県の相模女子大学構内にて実施しました。
日の入り(16:29)前の時間帯におけるドライバーから見た歩行者の見えやすさを想定し、実車のヘッドライトを用い、撮影を行いました。
当日はときどき傘を使うか迷う程度の小雨が降っており、ドライバーからすると“周囲の見えづらさ”を感じやすい天候での実施となりました。
マネキンとクルマとの距離は34m。これはクルマが60キロの速度からブレーキをかけ、人(マネキン)の1メートル手前で安全に止まるために必要な距離を想定しています。つまり、交通事故を起こさないためには、34m離れたところからどのくらい認識できるのか?が重要となります。
この距離の算出は北里大学医療衛生学部視覚機能療法学 准教授の川守田拓志先生に監修頂きました。

マネキンに着せた5タイプの服装は、相模女子大学学芸学部生活デザイン学科 角田千枝准教授による監修です。右から男性サラリーマン、シニア女性、オフィスカジュアルの女性会社員、若年層男性、そしておもいやりライト運動事務局が推奨するサムシング・イエロースタイル(黄色や明るい色を取り入れたコーディネート)となっています。
これらのコーディネートに5種類の色のマスク(白/ブラックグレー/ライトグレー/ベージュ/反射材)を順番につけ、日の入りまでの時間帯による歩行者の見えやすさについてご覧いただけます。


また、映像内では、おもいやりライト運動事務局が独自に「視線解析」を行った結果もご紹介しています。

視線解析について

「視線解析」とは、人が何かを見た時、最初の数秒間に「視点がどこに集中するか」を解析するシステムを通して解析した結果です。
「ヒートマップ」と呼ばれる、色分けによって、最初の3~5秒間の視点の集まりやすさの分布を検証します。赤が視線を集めやすく、青になるにつれ、視線を集めにくくなります。

この撮影・計測したデータについては、交通安全に携わる方やメディアの方などにご活用いただきたく、現在無償で提供を行っております。
データを活用したい方はこちらよりお問い合わせください。

コロナ禍の今だけでなく、花粉や風邪の季節にも使うマスク。
日の入り近くに外出される際には、ドライバーに見られやすい安全なコーディネートをぜひ実践してみてください。
クルマを運転する際には歩行者に自車の存在を知らせるために、早めのヘッドライト点灯をお願いします!


監修:相模女子大学学芸学部生活テデザイン学科 角田 千枝 准教授
監修:北里大学医療衛生学部視覚機能療法学 川守田 拓志 准教授
協力:株式会社 丸仁(再帰性反射材マスク)
協力:株式会社リネアストリア/LINEASTORIA(ウィッグ)
撮影機材:SONY FDR-AX40

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